TOPPANホールディングスとグループ会社のTOPPAN Next Pte.Ltd.(本社:シンガポール)は2025年6月5日、傘下のグローバルセキュア事業会社であるTOPPAN Securityを通じてアジアおよびアフリカ全域でスマートカードソリューションを提供するdzcardグループ(本社:タイ)の株式を100%取得することで合意した、と発表した。
TOPPANグループとdzcardグループの製造拠点と発行拠点を融合して、材料調達のノウハウを集約し、アジア・アフリカを中心としたクレジットカード製造・発行事業でカード発行サービス拠点を強化するとともに、サプライチェーン最適化をはかる。あわせて、両社の保有する販売基盤を活かし、TOPPANグループのデジタルソリューションや、グローバル政府系事業とペイメント事業を融合させた新たなサービス事業領域への拡張を企画推進していく。
発表によると、クレジットカードの発行数は、Web決済が増加する中でもデジタル銀行が顧客獲得目的などを背景に物理カードを発行する傾向があり、年々増加している。また、VISA/Masterなどのブランドが積極的にグローバルサウス地域へ進出しており、今後アフリカ等の地域における中間層の決済人口の増加も期待されている。
一般的に、銀行等の金融機関では、カード媒体の調達コストを削減しつつ、セキュリティやレギュレーションを含む運用の観点から、カードへの個人情報書込みについては、それぞれの地域において、自社で行うか、発行センターを持つ企業へ委託をする傾向があるという。
◇dzcardグループ
【本社所在地】139 Bangplee Industrial Estate Moo 17, Bangna-Trad Road, Bangsaothong, Samutprakan,10570 Thailand
【その他拠点】マレーシア、フィリピン、インド、タンザニア、モロッコ
【 代表者 】Renaud Adam
【 事業内容 】金融系市場を中心としたカード製造/発行事業