大林組は2024年4月、シンガポールに「Obayashi Construction-Tech Lab Singapore(OCLS)」を開設した。7月18日にローンチイベントを実施した。アジア地域における次世代建設生産技術の育成・展開拠点と位置づけ、社内外との連携を図り、建設技術の研究開発を強化していく。
大林グループは2022年にシンガポールにOCLSの前身となる「Asia Digital Labプロジェクトチーム」を発足させ、アジア地域における最新の建設技術に関する情報収集を行ってきた。
シンガポールでは、建設業においてコロナ禍による外国人労働者の不足に端を発した省人化・生産性の向上が社会課題となっており、建築建設庁(Building and Construction Authority:BCA)主導で、国内外の建設会社やスタートアップなどによる技術開発や建設現場への適用が進められている。
大林組は、「アジア地域において開発や適用が活発化している建設ロボティクス技術を中心に、アジア地域の大学などの研究機関や建設会社、スタートアップとの共同研究・開発や、アジア地域の建設現場への適用支援を行う拠点としてOCLSを設置した。今後、建設ロボティクス以外の分野にも範囲を広げるとともに、研究開発成果を積極的に社外展開し、普及推進を行っていく」としている。
なお、OCLSは、BCAのBraddell Campus内に2023年10月に開設されたオープンイノベーション施設「Built Environment Innovation Hub(BEIH)」に入居している。建築・環境関連のテクノロジー企業などが多く入居するほか、入居者共用の実験空間やコンファレンス施設もあるという。
◇Obayashi Construction-Tech Lab Singapore
【所在地】200 Braddell Road, BCA Braddell Campus Blk E #12-65, Singapore 579700