シンガポール航空と青山学院大学経営学部は2023年4月~10月にかけて共同で「第1回マーケティング学習プログラム」を実施した。シンガポール航空と日本の大学が、「マーケティング学習プログラム」でコラボレーションするのは初めてという。11月6日発表した。
同共同学習プログラムは、同大学の学生が、実際にシンガポール航空の企業活動を体験するとともに、シンガポール航空が日本の利用者のニーズ、特にZ世代をより深く理解し、利用者の旅行体験をより充実したものにするための革新的な方法を探ることを目的に、同大学経営学部が開講する授業「経営演習」(担当教員:小野譲司教授)の中で展開された。同大学経営学部3・4年生の学生20人が、シンガポール航空のセールス・マーケティング戦略、プロダクトの特徴などを学んだ。
また、8月28日~9月1日の間、共同プログラムの一環としてシンガポールを訪問し、クリスラボで、シンガポール航空本社カスタマーインサイトチームと、日本の若い世代がシンガポール航空を利用する動機となるものは何かについてのフォーカスグループにも参加した。Z世代をターゲットにした機内食というテーマでは、チキンライスをアレンジした「チキンライスバーガー」を機内で提供するというアイデアが提案されたという。カトラリーなしで食べられる機内食を提供することで機体への搭載重量の軽量化を図ることができ、CO2排出量削減を目指すことができる。
小野譲司教授は、「学生にとっては、実践に近いところでマーケティングを学ぶ機会であることはもちろん、実際に現場で働かれている方々とインタラクションする中で、仕事や働くことの意義を考えたり、海外に目を向けるきっかけにもなったと感じている。シンガポール航空にとっても、日本の大学生と直に対話し、学生の視点やアイデアを聴いていただくことを通して、調査会社の報告書とは異なった気付きやインサイトを見出していただければ幸いである」とコメントした。