シンガポール政府観光局(STB)は2019年6月13日、シンガポール発祥のビールブランドTiger Beerと、シンガポールのアイデンティティを世界に発信するため2年間のパートナーシップを締結したと発表した。両者は合計320万Sドル(約2億5,400万円)を拠出し、食事と社交に熱心な消費者セグメントをターゲットに ▽ビール瓶へのAR(拡張現実)効果など革新技術の導入 ▽シンガポールのTiger Beerコンセプト店舗や海外での創造的な消費者体験 ▽国際市場での共同キャンペーンを通じたグローバルマーケティング――に取り組む。
TigerBeerは6月1日から国内20地区をデザインした限定ラベル瓶ビールを発売した。このうち、チャイナタウン、ブギス、カトン、ティオンバルのデザインでは、利用者は人民公園団地など地区シンボルをモバイルデバイスでスキャンすることで、AR技術を通して地域遺産や文化について学ぶことができる。同時に、直接行ってみたいという気持ちを刺激し、観光振興に繋げる。
また、今後2年間で、シンガポール生まれのアーティスト、ミュージシャン、シェフなどの才能を世界に紹介し、視聴者層を広げエンゲージメントを深めながら、海外プラットフォームでのコラボレーションを進める。まず今年10月中に東京で消費者ポップアップを組む予定で、これに続く共同イベントを多数計画しているという。
STBのLynette Pangアシスタントチーフエグゼクティブ(マーケティング)は、「シンガポール発祥の才能に焦点を当て、シンガポールの物語を世界と共有することは、目的地シンガポールのユニークな点を際立たせる本格的な方法であり、Tiger Beerとは同じ信念を共有している」とコメントした。
TigerBeerのVenus Teoh国際ブランドダイレクターは、「シンガポールの路上で生まれ育ったTiger Beerは、シンガポールが何であるかについて世界中に示すことに非常に熱心であり、地元の才能の国際舞台での活躍を支援するDNAがある」とコメントした。