川崎汽船は、統合エネルギー企業bp社と舶用バイオ燃料の供給契約を締結し、JFEスチールの協力のもと、運航するケープサイズ型バルクキャリア“CAPE TSUBAKI”において、脂肪酸メチルエステル(FAME)24%と低硫黄燃料油(VLSFO)を混合したB24の舶用バイオ燃料を用いた試験航行を2023年2月4日完了した。
“CAPE TSUBAKI”はブラジルのPonta da Madeira港で鉄鉱石の積載を完了後、2022年11月26日に航海途中のシンガポール港でbp社より舶用バイオ燃料の供給を受け、その後2022年12月から舶用バイオ燃料を用いた試験航行を開始し揚地である川崎港へ到着した。
また、実際の長駆航海での運用を想定し、舶用バイオ燃料の一部を同船タンク内に約2カ月保管のうえ、最終的に問題無く使用した。この試験航行で使用した舶用バイオ燃料に含まれるFAMEは現在の主機仕様を変更することなく、Well to Wake(燃料生成から燃焼までの過程)で80~90%のGHG 排出量削減に寄与するという。
川崎汽船の舶用バイオ燃料の試験航行実施は3回目。実船試験を通じ、舶用バイオ燃料の運用や使用に関するノウハウを蓄積している。