シンガポールのエネルギー市場監督庁(EMA)と海事港湾庁(MPA)は2022年12月5日、ジュロン島での低炭素またはゼロ炭素の発電およびバンカリングソリューションの開発における水素やアンモニアの利用について関心表明(Expression of Interest、EOI)の募集を開始した。
水素はエネルギー密度が低いため、液化、圧縮、または水素キャリアーに変換して輸送・貯蔵する必要がある。アンモニアは、現在、最も技術的に準備が整っている水素キャリアのひとつで、産業用として国際的なサプライチェーンが確立している。
EMAとMPAは、シンガポールにおける水素・アンモニア関連プロジェクトの実行可能性を評価し、必要な安全基準、規制、エコシステムの開発を支援する。また、「水素とアンモニアは、エネルギー、化学、航空分野での脱炭素化の道筋としても有望」との認識も示した。
EMAのNgiam Shih Chun長官は「関心を持つ産業界のパートナーと協力し、世界初の低炭素またはゼロ炭素の発電用アンモニアソリューションとなる可能性のあるものを探求していきたい」とコメントした。
MPAのTeo Eng Dih長官は、「シンガポールを重要なバンカリングハブであり、MPAはアンモニアを含む低炭素またはゼロ炭素燃料のグローバルサプライチェーン構築に取り組む関係者との提携を望んでいる」とコメントした。
EOIの提出書類はEMAまたはMPAのウェブサイトから確認できる。提出期限は2023年1月16日(月)。同日まで問い合わせも受け付けている。