三井化学は、日本政府の「農林水産業の輸出力強化戦略」に基づき設立された『国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)カンキツ輸出コンソーシアム』に参加し、ウンシュウミカン輸出中の腐敗による減耗量を削減するために、2022年~2024年の3年間、特殊ポリオレフィン「TPX®」フィルムで果実を包装してシンガポールに輸出する腐敗抑制の実証実験を行う。2022年12月8日発表した。
発表によると、ウンシュウミカンは輸出時に、腐敗などの品質低下により13~15%程度の減耗が発生し廃棄されている。輸出拡大には、果実の品質保持・腐敗防止技術確立が求められているという。
三井化学は、特殊ポリオレフィン「TPX®」のガス透過性という特徴を活かし、青果物の鮮度保持フィルムを開発しており、2022年12月よりウンシュウミカン輸出時のTPX®フィルムを用いた鮮度保持、品質維持の検証を行う。
プロジェクト終了時には輸出中の減耗損失量3割以上削減、減耗による損失額1割以上削減を目指す。