大阪ガスが2021年6月18日にシンガポールのShell Eastern Trading Pte Ltd(シェル)と締結したカーボンニュートラルLNG取引契約のLNG船が7月6日に泉北製造所(大阪府高石市・堺市)に到着した。同船にはブルネイで採掘・液化されたLNG約7万トンが積載された。大阪ガスが同日発表した。
同契約により、大阪ガスはシェルから、天然ガスの採掘・輸送・製造・燃焼の工程を含むライフサイクル全体で発生する温室効果ガスをシェルが保有するクレジットで相殺するLNG約7万トンを購入した。購入金額は非開示。
大阪ガスは、Daigasエナジーを代理店として、脱炭素の推進に取り組む法人顧客向けにカーボンニュートラルLNGを活用したカーボンニュートラルな都市ガスの申込受付を2021年4月1日開始しており、8月1日から順次各社へ供給する予定。
また、都市ガス、LNGの卸供給を行っている都市ガス事業者8社とカーボンニュートラルな都市ガス、カーボンニュートラルLNGの卸供給に関する基本合意書を締結しており、順次各社へ供給する予定という。
大阪ガスの広報部担当者は「販売価格は、通常の都市ガスの販売価格に、カーボンニュートラルLNGのクレジット調達コスト、カーボンニュートラル証書の発行やクレジットの管理に必要な諸経費等を加味した価格とする予定だ。法人顧客、都市ガス事業者に対し、当社からカーボンニュートラルな都市ガスであることを証する証明書を発行することを計画している」と説明した。
シェルのSteve Hill上級副社長は「大阪ガス、ブルネイLNG、シェルの協調により、このカーゴのライフサイクル全体の温室効果ガス排出がオフセットされたことは、カーボンニュートラルLNG市場のさらなる拡大に向けた重要なステップである」とコメントした。
◇Shell Eastern Trading Pte Ltd
【所在地】シンガポール
【 設立 】1985年5月