ビットワングループ（東京都千代田区）の100％子会社Choice Ace Holdings Limitedは2021年４月５日、シンガポールのKin Seng Hong Pte Ltd（KSH社）と両者間で医療・ヘルスケア事業の資本・業務提携契約締結に向けた交渉・協議を開始するにあたり覚書（MOU）を締結した。
ビットワングループは、事業の核となるべき新事業を模索しており、現在、医療・ヘルスケア事業の分野を検討しているという。
両社は180日以内の同資本・業務提携契約の詳細な条件の合意に向け独占的に協議する。ただ、ビットワングループは、KSHと交渉・協議を行いながら、新規事業として医療・ヘルスケア事業の立上げを行うか否かを決める方針という。
KSH社は1977年９月設立。発表によると、シンガポール保健省傘下の健康科学庁（Health Sciences Authority：HSA）からリスククラスAの医療機器製品の輸入業者免許を取得し、医療用品や医薬品の大口取引を行っている。新型コロナウイルスの流行に伴い、2019年11月からは自社工場で一般用、医療用、手術用に加え、KN95など各種のマスク製造を開始し、医療用ゴーグル、フェイスシールド、医療用保護具、ニトリル手袋及びVTM（Viral Transport Medium）鼻咽頭スワブキット（ウイルス輸送用培地）等の医療用品も製造しているという。
また、シンガポール、米国、フランス、ドイツ、英国などに流通ネットワークを持ち、自社で製造している医療用品を医療機関、小売業者などへ提供しており、売上高は大幅に伸びているという。
ビットワングループの100％子会社クロスワンは2020年９月に日本の全省庁の各調達機関の一般競争入札に参加できる「全省庁統一資格」を取得しており、「資本・業務提携が実現すれば、KSHが日本での医療用品販売事業において重要な役割を果たすことが予想される」としている。