島津製作所は2021年1月19日、シンガポール健康科学庁(Health Sciences Authority:HSA)から、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出試薬キット販売の暫定承認(Provisional Authorization)を取得した。2月上旬からアジア・オセアニア地域の統括会社Shimadzu (Asia Pacific) Pte.Ltd.を通じて東南アジアに輸出するという。
同社は2020年4月、研究用試薬として同試薬キットの製造を開始。9月に厚生労働省より体外診断用医薬品として製造販売承認を取得した。また、米国では食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の緊急使用許可(EUA)ポリシーに基づき、自家調製検査法(Laboratory Developed Test:LDT)を前提にした販売を9月より実施してきた。10月にはオーストリアで研究用試薬として販売し、現在はフランスやクロアチアなど欧州各国への輸出準備を始めている。
同社は、「試薬キットの海外向け生産量は、最大で月間3,000キット(30万検査分)を想定する」。