日本化薬(本社:東京都千代田区)、Formiica Pharmaceuticals Pte.Ltd.(本社:シンガポール)、CBC(本社:東京都中央区)の3社は、日本及びアジアへの医薬品のライセンス導入を目的として、共同出資によるジョイントベンチャー設立に合意し、2025年8月8日付で出資契約(Shareholders Agreement)を締結した。8月25日発表した。
発表によると、Formiica Pharmaceuticals社は、Wuxi AppTec Co.,Ltd.が業界アドバイザーを、UOB Venture Management Private Limitedが投資アドバイザーをそれぞれ務めるSEA Healthcare Fund VCCによって設立されたシンガポールを拠点とする持株会社で、日本、豪州、韓国、東南アジアの医薬品市場において、臨床現場で満たされていない多様な医療ニーズや社会経済的課題に応えるため、革新的かつ費用対効果の高い医薬品を提供することを目指し、臨床開発・製品開発・受託製造・商業化などの各分野でパートナー企業とネットワークを構築している。米国や欧州など主要な医薬品市場で既に承認を取得して販売されている医薬品や、臨床開発の最終段階にある特許取得済み医薬品の導入を通じて、そのビジョンの実現を図っているという。
CBCは1925年設立の非上場企業で、現在、世界44カ所に拠点を持ち、連結子会社の従業員数は約2,000人、2024年度売上高は約2,490億円。商社として医薬品、化学品、電子機器など多岐にわたる事業を展開している。医薬品分野での事業拡大に力を入れており、パートナーシップ構築を積極的に進めているという。
同ジョイントベンチャーはシンガポールを拠点とし、主に他社が開発・保有する医薬品のライセンス導入および日本を含むアジア・オセアニア各国へのサブライセンスを行うことを目的とする。日本化薬は、ジョイントベンチャーが導入した医薬品の日本市場展開に関して優先的な交渉権を持ち、国内での開発・販売を担う。CBCは、グローバルな事業規模を活かし、今回の戦略的提携において、強固な事業基盤と長期的な価値を提供する。
日本化薬は「今後、速やかに同ジョイントベンチャーの設立手続きを進め、有望な医薬品導入案件の検討・交渉を加速していく」としている。