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シンガポール住友林業のインドネシア子会社、カリマンタン島で植林事業拡大

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シンガポール住友林業のインドネシア子会社PT. Kubu Mulia Forestry(KMF社)は2020年12月8日、PT. Bina Silva Nusa(BSN社)が所有するインドネシア西カリマンタン州の大規模産業植林資産と事業権の購入手続きを完了し、取得した。乾季でも地下水位を安定的に管理する世界的にも類を見ない管理モデルの確立を目指す。住友林業が2020年12月9日発表した。

住友林業グループは2010年からインドネシアの山林経営・合板製造会社のアラス・クスマグループ(ALAS社)と共同で、同国環境林業省から「産業植林木材林産物利用事業許可」の発行を受け、折半出資するPT.Wana Subur Lestari(WSL社)とPT. Mayangkara Tanaman Industri(MTI社)を通じ大規模な植林事業を行ってきた。

WSL社とMTI社に隣接するBSN社の植林資産と付随する許認可を取得したことで、住友林業グループのインドネシア西カリマンタン州での事業地の管理面積は14万5,000haから15万5,000ha(山手線内側面積の約25倍に相当)に拡大した。

KMF社の事業地でのオペレーションはWSL社に委託し、WSL社・MTI社・KMF社の森林経営を一体管理することで、植林事業の生産性向上と生態系保全体制の強化に繋げる。

また、WSL社とMTI社の株式取得比率を、住友林業グループ側がWSL社80%、MTI社76%にそれぞれ高め、両社を連結子会社化する。「ALAS 社とのこれまでのパートナー関係は維持しつつ、更なる植林事業拡大に向け経営基盤を強化する」。

今回取得した植林地は1960年代から1990年代前半まで商業伐採され、また違法な森林伐採や焼き畑が繰り返されて森林の荒廃化が進んだ土地で泥炭地を含んでいる。泥炭地は貴重な生態系を有し、地球規模の炭素蓄積、水循環に大きな役割を果たしていると考えられているという。世界的にも例を見ない規模で行った綿密な地形測量と泥炭の分布・深さの調査に基づいて、植林区、緩衝地区、保護区と区分し、経済的活動としての木材生産をしながら、貴重な泥炭地とその生態系を維持する。

今後、同社は、「泥炭保有国に対するコンサルティングの事業化を目指し、この事業で培ったノウハウを展開・普及させることで、グローバルな環境問題の緩和や持続的な発展に貢献していく」としてる。

各社概要は下記の通り。

◇PT. Wana Subur Lestari(ワナ・スブール・レスタリ社)

【設立】2009年10月
【所在地】インドネシア西カリマンタン州クブ・ラヤ県
【事業内容】産業植林及び丸太の販売
【ライセンス期間】2107年まで
【植林地】インドネシア西カリマンタン州クブ・ラヤ県
【管理面積】4万750ha
【株主構成(予定)】シンガポール住友林業80%、PT.Sari Bumi Kusuma(SBK社※インドネシアの山林経営・合板製造会社のアラス・クスマのグループ会社)20% 

◇PT. Mayangkara Tanaman Industri(マヤンカラ・タナマン・インダストリ社)

【設立】1989年9月
【所在地】インドネシア西カリマンタン州クブ・ラヤ県
【事業内容】産業植林及び丸太の販売
【ライセンス期間】2069年まで
【植林地】インドネシア西カリマンタン州クブ・ラヤ県、サンガウ県、ケタパン県
【管理面積】10万4,664ha
【株主構成(予定)】シンガポール住友林業76%、PT.Harjohn Timber(HT社※アラス・クスマのグループ会社)24%

◇PT. Kubu Mulia Forestry(クブ・ムリア・フォレストリ社)

【設立】2020年4月
【所在地】インドネシア西カリマンタン州クブ・ラヤ県
【事業内容】産業植林及び丸太の販売
【ライセンス期間】2043年まで
【植林地】インドネシア西カリマンタン州クブ・ラヤ県
【管理面積】9,270ha
【株主構成】シンガポール住友林業99%、インドネシア住友林業1%

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