日立製作所と日立ビルシステムは、シンガポールの昇降機販売・サービス会社Hitachi Elevator Asia Pte.Ltd.(日立エレベーターアジア社)を通じて、住宅開発庁(HDB)住宅向けエレベーター300台を受注した。シンガポールにおける日立グループの昇降機の受注規模としては過去最大級という。2020年5月19日発表した。
契約締結は2019年10月。19年3月に落札していた。納入するHDB住宅は複数Blockにわたる。受注金額は非公表だが、数十億円規模とみられる。2020年中の納入開始を予定するが、新型コロナウイルスへの対応状況により変動する場合がある。納入完了時期は未定という。
日立エレベーターアジア社(旧・日立エレベーターエンジニアリング(シンガポール)社)は1972年設立以来、チャンギ国際空港や、シンガポールの最高層ビルであるグオコタワー(旧・タンジョンパガーセンター)をはじめとする施設に多数の昇降機を納入してきた。
2019年には、24時間365日、エレベーターの稼働データを遠隔でリアルタイムに収集し、機器の稼働状態を監視するとともに、データ分析結果をもとにした予防保全を実現する高度なエレベーター遠隔監視・保全サービスの提供を開始した。
日立エレベーターアジア社のビクター・シア社長は、「HDB住宅はシンガポールの8割以上の住民が暮らす公共住宅だ。開発の一翼を担うことを誇りに思う」と述べた。