産官学連携

ポーラ化成工業、シンガポールで「ミラースキンTM」実用化研究本格スタート

投稿日:

ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業(本社:横浜市)は、一人ひとりの細胞からiPS細胞を作製して皮膚組織に育て上げる培養皮膚組織「ミラースキンTM」の実用化を目指し、実用化研究を担うシンガポール拠点「NSG BioLabs」でシンガポール科学技術研究庁(A*STAR)の研究機関との協業を本格スタートした。2025年3月10日発表した。

ポーラ化成工業は、その人の肌の性質を再現した培養皮膚組織「ミラースキン」を活用して肌トラブルの原因や肌の反応を詳しく調べ、その人に適した化粧品成分を見つけて提案する「究極のテーラーメイド」化粧品の実現を目指している。ミラースキン技術の実用化には、(1)より化粧品成分評価に適した組織に改良すること (2)品質の揃ったミラースキンを大量に培養すること――の2つの大きな技術進化が必要という。

(1)の研究はシンガポール皮膚研究所(A*STAR Skin Research Labs; A*STAR SRL)と協業し、ポーラ化成工業がこれまで培った基礎知見を元に化粧品成分評価に適する培養皮膚組織を作製する。

(2)の研究はシンガポール製造技術研究院(The A*STAR Singapore Institute of Manufacturing Technology ; A*STAR SIMTech)と協業し、これまで手作業だったミラースキンの培養を自動化し、質の揃った大量のミラースキンの培養を可能とするマイクロ流体装置の開発を推進する。

ポーラ化成工業は「2029年をめどに商品・サービスとしてお届けできるよう、ミラースキン技術の実用化に向けた取り組みを加速させていく」としている。

-産官学連携

Copyright© シンガポール新聞社 , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.