日本政府観光局(JNTO)は2020年2月19日、2020年1月の訪日外国人数(推計値)を発表した。訪日シンガポール人数は前年同月比7,524人(33.2%)増の3万200人で、8カ月連続で前年実績を上回り、1月記録の過去最高を更新した。JNTOは、昨年は2月だった春節が今年は1月になり訪日需要増の時期が前倒しとなったことに加え、2019 年春頃からの増便や機材の大型化による航空座席供給量の増加もあり、訪日者数は好調に推移したと分析している。
周辺国では、マレーシア人は前年同月比1万3,401人(42.7%)増の4万4,800人で1月の過去最高記録を更新した。JNTOは、昨年は2月だった春節が今年は1月になり訪日需要増の時期が前倒しとなったことに加え、クアラルンプール=成田線、那覇線(台北経由)の新規就航等による航空座席供給量の増加もあり、訪日者数は前年同月を大幅に上回ったと分析している。
インドネシア人は前年同月比5,023人(15.5%)増の3万7,500 人で1月の過去最高記録を更新した。秋頃に実施した航空会社との共同広告の効果やインセンティブ旅行の増加に加え、昨年は2月だった春節が今年は1月になったことによる訪日需要の高まりにより、訪日者数は堅調に推移したと分析している。
訪日外国人数全体は前年同月比2万8,339人(1.1%)減の266万1,000人で、4カ月連続で前年同月実績を下回った。JNTOは訪日外客数が多い韓国市場の減速(前年同月比59.4%減)が響いたとしている。
一方、昨年は2月だった春節が今年は1月になり訪日需要増の時期が前倒しになった影響等により、東アジア市場の一部、東南アジア市場などで前年同月比が2桁の伸び(香港、マレーシア、フィリピン、ベトナムは前年同月比40%超)を記録した。市場別では、豪州で単月として過去最高を記録したほか、韓国、ドイツを除く17市場(中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、米国、カナダ、英国、フランス、イタリア、ロシア、スペイン)で1月の過去最高記録を更新した。