東芝は2019年10月30日、東芝エネルギーシステムズがシンガポールの電気・ガス送配電事業SP Groupの傘下企業SP Capital Limited向けに、丸紅から自立型水素エネルギー供給システム「H2One™」を受注し、納入した「H2One™」がSP Groupの研究開発施設で運転を開始したと発表した。
水素エネルギー供給システムの輸出は日本企業初だという。
発表によると、「H2One™」は再生可能エネルギーと水素を活用して、電力を安定的に供給できるCO₂フリーの自立型水素エネルギー供給システムで、主な構成機器は水素を製造する水電解装置、水素貯蔵タンク、純水素燃料電池、蓄電池などで、エネルギーマネジメントシステム(H2EMS™)により発電状況や電気使用量、水素製造・貯蔵量などを自動制御する。
2015年に「H2One™」の国内販売を開始した。海外で稼働するのは初めて。
「H2One™」のワンコンテナモデルは、水素吸蔵合金を備えた20フィートのコンテナサイズで、都市国家など限られたスペースでの電力貯蔵に適しているという。SP Groupは「H2One™」を活用して、シンガポールのインフラ事情にあわせた電力系統運用における水素エネルギーの有効性を検証する。
運転を開始した「H2One™」の概要は下記の通り。
【 大きさ 】20フィートコンテナサイズ
【 発電出力 】燃料電池ユニット=定格出力3.5kW、蓄電池ユニット=定格出力10kW
【稼働開始時期】2019年10月
【 製造 】日本
【 価格 】非公表