日本政府観光局(JNTO)は2019年10月16日、2019年9月の訪日外国人数(推計値)を発表した。訪日シンガポール人数は前年同月比5,734人(24.5%)増の2万9,100人で、4カ月連続で前年実績を上回り、9月記録の過去最高を更新した。JNTOは、学校休暇に伴う訪日需要に加え、昨年は台風21号の影響による関西空港閉鎖で航空便の欠航等があったこと、前年春頃に比べ増便や機材の大型化による航空座席供給量の増加等もあり、前年同月に比べ大幅に伸びたと分析している。1〜9月の累計は前年同期比23,800人(9.1%)増の28万4,600人。
周辺国では、マレーシア人は前年同月比2,133人(8.0%)増の28,800人と前年比同月比プラスに転じ、9月記録の過去最高を更新した。JNTOは、昨年は台風の影響による関西空港閉鎖で航空便の欠航等があったことに加え、今年は三連休が三回あり海外旅行需要が高まったことから、前年同月に比べ増加したと分析している。
インドネシア人は563人(2.3%)増の2万5,000人で、9月記録の過去最高を更新した。JNTOは、昨年5月に就航したジャカルタ=成田線の運休等により航空座席供給量が減少した影響は引き続きあるものの、昨年は台風21号の影響による関西空港閉鎖で航空便の欠航等があったことに加え、例年より1カ月早く始まった旅行博シーズンでの訪日旅行商品の販売やインセンティブ旅行を目的とした渡航の増加もあり、前年同月に比べ増加したと分析している。
訪日外国人数全体は前年同月比11万3,305人(5.2%)増の227万2,900人で、JNTOは韓国市場の減速は続いているものの、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催により、ラグビーワールドカップ出場国が含まれる欧米豪市場が前年同月に比べ7万7,000 人増加したことなどが寄与したとしている。1〜9月の累計は2,441万7,800人となった。