INCJは、INCJが保有するUMITRON PTE.LTD.(本社:シンガポール、代表者:山田雅彦)の株式の全部を、UMITRON社経営陣に譲渡することを決定し、譲渡を完了した。2024年12月27日発表した。
発表によると、UMITRON社は生簀に設置したセンサーからのデータや衛星による地球観測データの解析に基づき、最適な給餌量やタイミングに関する情報を水産養殖業者に提供する「ウミトロンセル」の提供をはじめ、赤潮等の環境変化の早期発見、早期対処を行うことによる水産養殖における生産性向上を可能にする様々な水産養殖事業向けサービスを提供している。
INCJは2018年7月3日にUMITRON社への8億円を上限とする支援決定を公表し、8億円の実投資を行った。
出資後、UMITRON社は「ウミトロンセル」の導入拡大を図るとともに、モバイルアプリとの連動などの機能向上にも努めた。また、水産養殖における魚の生育にかかるコストや生育効率の管理を容易に行うことができる生産・コスト管理サービス「UMITRON FARM」を本格的にローンチするなど、事業拡大を図っているという。
INCJは、「投資実行から約6年を経て、そのExit方法についてUMITRON社や既存株主と様々な協議・検討を行った結果、今後のUMITRON社の事業展開を考慮し、INCJが保有するUMITRON社の株式の全部を、UMITRON社経営陣に譲渡することとした」としている。
INCJは2018年9月、既存の官民ファンドである産業革新機構から新設分割する形で発足した。
◇UMITRON PTE. LTD.
【 設立 】2016年4月
【 所在地 】シンガポール
【 代表者 】山田 雅彦
【事業内容】水産養殖向けデータサービスの提供