デンカは2023年10月10日、タイ証券取引所に上場するSiam Cement Public Company Limitedの完全子会社であるSCG Chemicals Public Company Limited(本社:バンコク、代表取締役社長:Tanawong Areeratchakul)との共同出資により、アセチレンブラック製造販売事業を行う合弁会社Denka SCGC Advanced Materials Co.,Ltdを設立すること、タイ・ラヨン県マプタプットにアセチレンブラック生産プラントを建設することを決定した。SCG Chemicals社の機関決定を条件とし、SCG Chemicals社は2023年中に取締役会で決議する予定。2023年中の会社設立を予定する。
出資比率はデンカ60%、SCG Chemicals社40%。デンカのシンガポール法人Denka Chemicals Holdings Asia Pacific Pte.Ltd.が35%出資する。
カーボンブラックの一種であるデンカのアセチレンブラックは、 独自の熱分解合成技術により金属、硫黄等の不純物が極めて少ない純度の高さに加え、優れた導電性がある。xEVのリチウムイオンバッテリー、洋上風力発電の高圧送電線ケーブル用途で使用されており、今後も需要の伸長が見込まれるという。
デンカは現在、アセチレンブラックを3拠点(千葉、大牟田、シンガポール)で製造している。タイでの製造拠点の新設と、年間11,000トンの生産能力を持つプラントの建設により、製品供給のさらなる安定を図る。
◇Denka SCGC Advanced Materials Co.,Ltd
【 所在地 】RIL Industrial Estate, 88 Rayong Highway 3191, Map Ta Phut, Muang District, Rayong Province
【 代表者 】堀内博人
【事業内容】アセチレンブラックの製造・販売
【 資本金 】2億USドル
【株主構成】デンカ25%/Denka Chemicals Holdings Asia Pacific Pte.Ltd. 35%/SCG Chemicals Public Company Limited 40%
【設立年月日】2023年中(予定)
◇投資概要
【投資内容】Denka SCGC Advanced Materials Co., Ltdにより、アセチレンブラックの生産・販売会社を設立し、タイ・ラヨン県にアセチレン抽出・精製、及びアセチレンブラック生産工場を建設する。
【 所在地 】タイ・ラヨン県マプタプット
【投資金額】4億USドル
【 完工 】2026年上期(予定)
【稼働開始日】2026年下期(予定)