三菱UFJ銀行とイスラエルのフィンテック企業Liquidity Capital M.C. Ltd.は、新たにアジア・欧州を中心とするグローバルのミドル・レイターステージのスタートアップ企業を主な対象とするエクイティファンド『Mars Equity Dragon Fund』を設立することを決めた。また、三菱UFJ銀行とLiquidity Capital社の合弁会社であるMars Growth Capital Pte.Ltdの下に設立しているデットファンドへの合計出資約束金を7億5千万米ドルから10億米ドルに増額することを決めた。2023年9月29日発表した。
発表によると、新型コロナウイルス禍で広がった新しい生活様式や、世界的な金融緩和政策を背景とした潤沢な市場流動性などに伴い、テクノロジー企業をはじめとするスタートアップ企業への投資およびユニコーン企業数は近年増加傾向にある。
足元では、米国を中心とした金利上昇を受けて、グローバル金融市場の変化は加速しているものの、オンラインサービスの拡大を支えるテクノロジー企業への注目度は依然として高く、デジタル技術などを活用するスタートアップ企業の増加・成長トレンドは今後も続くと想定されるという。
三菱UFJ銀行とLiquidity Capital社は、MUFGのグローバルネットワーク・融資ノウハウと、 Liquidity Capital社のAI技術を駆使し、海外のスタートアップ企業向けに融資を提供してきた。新設したMars Equity Dragon Fundでは、これまでデットファンドで培ってきたAIモデルを活かしながら、スタートアップ企業の資金ニーズにより柔軟に対応できる体制を構築する。
◇Mars Equity Dragon Fund
また、発表によると、Mars Growth Capital社は2021年の事業開始以来、多くのスタートアップ企業から融資の相談を受けており、2023年8月末時点で合計40社と融資契約を締結している。今般、マーケット環境や旺盛な需要を踏まえ、デットファンドの合計出資約束金を増額する。
◇Mars Growth Capital社のデットファンドの概要