山九のシンガポール現地法人SANKYU(SINGAPORE)PTE LTD.は、シンガポール西部のトアス地区にトアス物流センター(仮称)を建設する。既存倉庫の建て替えにより施設面積をこれまでの2.2倍に拡張し、東南アジア域内における山九最大級の物流センターとして2025年9月の開設を予定する。2023年5月18日発表した。建設費は非開示。
計画では、トアス地区を中心としたバイオメディカルや医療・医薬関連の物流需要の取込みをターゲットに、全フロアに22℃前後の温度帯管理機能を完備、通路幅の狭い高層ラックを備え保管効率の高いVNA (Very Narrow Aisle)型物流センターとする。約12m/階のラックを設置予定で、オペレーションには搬送用の自動フォークリフトを導入する。
更に、シンガポール政府が国内に分散する5コンテナターミナルの集約を進めるトアス新港に近接する利便性を活かし、シンガポールにおける国際物流貨物の需要を取り込む予定。
また、屋上にソーラーパネルを設置し、倉庫で使用する電力の一部を賄うことで、CO2排出量を削減する。
山九の担当者はシンガポール新聞の取材に答え、「土地の新規取得はなく、既存敷地内に建設する」と補足した。
◇トアス物流センター(仮称)
【 所在地 】Tuas Avenue 13 Singapore 638389
【開設時期】2025年9月
【敷地面積】19,230㎡
【施設面積】37,975㎡(うち事務所:1,253㎡)
【 構造 】鉄筋コンクリート4階建て
【 機能 】全フロア温度管理(22℃±2℃)、VNAラック、ソーラーパネル、垂直搬送機4台、荷物EV2台