三井海洋開発（MODEC）は2023年５月８日、ExxonMobil Guyana社より、南米ガイアナのUaruプロジェクト向けFPSO（浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備）のEPCI（設計から機器購入、建造、据付までの一括工事）契約とオペレーション＆メンテナンス（運転・保守点検）契約を受注した、と発表した。
2022年10月に同FPSOの基本設計業務を受注していたが、今般、ExxonMobil Guyana社とそのコンソーシアムパートナーがガイアナ政府から開発計画の承認を得たことを受けてFID（最終投資決定）を行ったことに伴い、正式受注となった。
同FPSOは、「豊かさ」を意味する“Errea Wittu”と名付けられ、ガイアナ沖約200Kmに位置し、ExxonMobil Guyana（45％）、Hess Guyana（30％）、CNOOC Guyana（25％）により組成されるコンソーシアムが鉱区権を持つStabroek鉱区内のSnoek、Mako、 Uaruの油田群の開発プロジェクトに用いられる。
三井海洋開発の米国子会社であるSOFEC社が設計・建造するSpread Mooring（多点係留）と呼ばれる係留設備で、水深約1,690mの海上に係留される予定。
同プロジェクトでは、2022年８月設立した東洋エンジニアリングとの合弁会社Offshore Frontier Solutions Pte.Ltd.が、次世代FPSO用新造船体M350TMをベースにFPSOの設計から機器購入、建造を、三井海洋開発より請け負う。同FPSOは日量25万バレルの原油生産能力、日量540百万立方フィートのガス生産能力、日量35万バレルの水圧入能力、200万バレルの原油貯蔵能力を持つ。建造後は、原油及びガスの生産開始から10年間のオペレーション＆メンテナンス・サービスを三井海洋開発がExxonMobil Guyana社に対して提供する予定。
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東洋エンジニアリング（TOYO）は2023年５月９日、シンガポールの関連会社であるOffshore Frontier Solutions Pte.Ltdが、三井海洋開発より、Uaruプロジェクト向けFPSOのEPCI業務を受注した、と発表した。Offshore Frontier Solutions社のFPSOプロジェクトの受注は初となる。受注金額は非開示。2026年12月引き渡しを予定する
Uaruプロジェクト向けFPSO イメージ
同FPSOは新造船となり、VLCCと比べて大きな貯蔵容量・トップサイドを確保する。トップサイドの広さを活かし、コンバインドサイクル発電機を搭載するため、従来使用されてきたガスタービン発電機と比べて二酸化炭素の排出量を削減できるという。
東洋エンジニアリングの担当者は、シンガポール新聞の取材に対し「造船は中国を予定している」と答えた。
◇Offshore Frontier Solutions Pte.Ltd.
【 所在地 】9 North Buona Vista Drive, #21-01 The Metropolis Tower 1, Singapore 138588
【 設立 】2022年８月
【出資比率】三井海洋開発65％／東洋エンジニアリング35％
【事業内容】FPSOのEPCI業務