SBIホールディングスは2023年4月3日、シンガポールの子会社SBI Ven Capital Pte.Ltd.(代表:林 良輔)が運営・運用するSBI-NTU-Kyobo Digital Innovation Fundを通じて、インドネシアで包括的な低温物流サービスを提供するシンガポールのFRESH FACTORY PTE.LTD.(創業者兼最高経営責任者:Larry Ridwan)へ出資することに合意した。
合計USD4.15m(約5.4億円)のプレシリーズAラウンドで、SBI-NTU-Kyobo Digital Innovation Fundがリード投資家を務め、その他に、East Ventures、Trilhill Capital、PT Tap Applied Agri Servicesなどインドネシアの著名な投資ファンドが参加した。
SBI-NTU-Kyobo Digital Innovation Fundの出資額、出資割合は非開示。
FRESH FACTORY社は2020年創業。インドネシアでロジスティクスを手掛け、ハイパーローカル(超地域密着型)に展開、自社保有或いは契約する冷蔵設備が整った倉庫から半径8km圏内のラストマイルを配送する。
Eコマース事業者が主要顧客で、顧客のEコマースと連動して入荷、保管など在庫管理プロセスと梱包、配送、支払いなど販売プロセスを効率的に運用、在庫回転率を向上させる包括的な物流サービス(フルフィルメントサービス)を提供、Direct to Consumer/Direct to Retail(消費者直送/小売直送)を実現している。
パンデミックの影響もあり、インドネシアでもEコマース市場が拡大している。大手低温物流(コールドチェーン)事業者は大規模倉庫を使用した上流の物流を担い、オンラインマーケットプレイスや物流関連スタートアップはドライ配送を主たる事業としている中で、FRESH FACTORY社は先駆的にラストマイルのコールドチェーン配送網を構築、フルフィルメントサービスにより顧客の囲い込みを行っており、コールドチェーン取引量の拡大に伴い更なる事業成長が見込まれるという。
SBI-NTU-Kyobo Digital Innovation Fundは、シンガポールの南洋理工大学の産学連携を加速する子会社NTUitive(代表取締役社長:David Toh)および韓国の教保生命グループ傘下の教保証券(本社:ソウル市、共同代表取締役社長:Bong-kwon Park、Seok-ki Lee)と共に2022年シンガポールにて組成され、東南アジアと南アジア地域を中心にデジタルプラットフォーム関連分野のアーリーステージ企業に焦点を当てたベンチャー投資を行っている。