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日本経済新聞社、シンガポールのメディア大手SPHと協業で基本合意

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日本経済新聞社は、シンガポールのメディア大手SPH Media Limitedと協業することで基本合意した。英文データサービス「スカウトアジア」で培った人工知能(AI)技術をSPHの次世代サービスに活用してもらうほか、両社は編集人材の交流やイベント分野を含む営業面でも幅広く連携していく。2023年4月12日発表した。

日経は2018年、英フィナンシャル・タイムズ(FT)と共にアジアに特化したニュース・企業情報プラットフォーム「スカウトアジア」を開発した。2019年にはシンガポールのAIベンチャーDC Frontiers Pte Ltdがスカウトアジアに技術パートナーとして参画し、AIによるデータ・ニュースの処理技術を磨いてきた。

SPHとの協業では、AIによる記事の自動タグ付け、意味抽出などの先進技術を有償供与するほか、今後SPHが発行する電子版に関わる編集システムの受託開発など技術分野での協力を探っていく予定。

SPHは、シンガポールにとどまらず東南アジア諸国連合(ASEAN)全域での事業拡大を目指しており、日経との協業をAI活用によるメディアサービスの拡充や編集体制強化などにつなげたい考えで、アジアを中心とした各種イベントでの協力や、両社の販売・マーケティング網を活用した営業協力なども検討課題に挙がっているという。

SPH Media Limitedは、有力英字紙「ストレーツ・タイムズ」、経済英字紙「ビジネス・タイムズ」など英語、中国語、マレー語、タミル語の新聞を発行している。旧SPHはメディア事業と不動産事業を持つ上場企業だったが、メディア部門は2021年に分離され、シンガポール政府が支援する非営利組織(SPHメディア・トラスト)の傘下に移された。

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