野村ホールディングスは2022年12月13日、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ市のドバイ国際金融センター内にインターナショナル・ウエルス・マネジメントの拠点としてNomura Singapore Limitedの支店を開設すると発表した。
Nomura Singapore社はドバイ支店開設につき、Monetary Authority of Singapore(MAS、シンガポール通貨金融庁)およびDubai Financial Services Authority(DFSA、ドバイ金融サービス機構)より原則承認(in-principle approvals)を受けている。DFSAからの認可が下り次第、営業を開始する。
発表によると、野村の海外におけるウェルス・マネジメント事業では、約90人のプライベート・バンカーがシンガポールと香港から超富裕層顧客に対しサービスを提供している。2020年9月にインターナショナル・ウエルス・マネジメントとして再編して以降、新規口座開設数が1,000を記録し、資金流入は55億米ドル以上になっているという。
野村ホールディングスは「ドバイは長年にわたり中東や南インド、アフリカのビジネス創業家やその一族の拠点として重要な位置を占めてきた。Nomura Singapore社ドバイ支店はこうした地の利を生かし、野村ホールディングスのグローバルな総合力を最大限に活用して、超富裕層顧客に対するウェルス・マネジメント・サービスをさらに拡充していく」としている。
野村ホールディングスの担当者はシンガポール新聞の取材に対し、「ドバイではこれまで証券事業などを展開してきた。ウェルス・マネジメント事業はシンガポールと香港の部隊がアジアの富裕層にサービスを提供してきたが、アジアの富裕層はドバイにも生活拠点の一つを置いていることが多いので、成長が見込めるドバイに支店を開設し、ウェルス・マネジメント事業を開始することとした」と説明した。