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FARMER'S、特殊梱包資材用いて山形県産桃100Kgをシンガポールへ試験輸出

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農産物販売・輸出のFARMER'S(山形県東根市)は、特殊な梱包資材「ハイドロゲルシート」の鮮度維持機能を検証するため、山形県産の桃をシンガポールへ試験輸出した。2022年11月18日発表した。

水分を内部に含むハイドロゲルシートは、箱内部の温度・湿度を調整する鮮度維持機能が期待されているという。

試験輸出では、桃5品種「白根白桃」「西王母」「さくら」「伊達白桃」「黄貴妃」計100Kgを1品種につき梱包箱内部の側面、上面、底面にハイドロゲルシートを貼付した箱と、比較用としてシート無しの箱の4種類でケース分けした。

9月20日に山形から出荷された桃は船便で輸送され、10月7日にシンガポールに到着。5品種分計20種類の箱で鮮度維持機能の比較検証を行った。

検証は山形大学で有機材料システムや高分子・プラスチック材料を研究し、さくらんぼの鮮度維持パッケージ技術を開発している東原知哉教授の監修のもと行われ、品種・シート貼付位置ごとのロス率を比較した。検証の結果、果肉が硬い品種「さくら」「黄貴妃」について箱底面へのハイドロゲルシート貼付で、良好な鮮度を維持できることが確認できたという。

桃は、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが運営するDON DON DONKI 100AM店で販売された。

FARMER'Sは、「農産物輸出の最も大きな課題の一つはロス率の高さであり、海外到着時に3~4割が傷んでいるというケースもある。しかし、ハイドロゲルシートの鮮度維持機能を活用すれば、桃のようなデリケートな農産物を高い鮮度のまま輸出できる可能性が高まる。生産者にとっては輸出のハードルが下がり、海外の消費者はより高品質な状態で日本の産品を楽しめるようになる。今後は、品種や品目によらず効果を発揮するシートの開発が重要になるため、輸送試験を通じてデータを蓄積し、技術を広く応用させていく。鮮度・品質にこだわった物流をつくることで、日本の農産物の輸出拡大に繋げていく」としている。

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