三菱重工業は、豪州・南オーストラリア州の水素産業を発展させることで南オーストラリア州政府と合意し、2022年10月10日に東京都内でStatement of Cooperation(共同声明)に署名した。三菱重工グループの製品技術やサービスなどを通じた各種ソリューションを提案することで、南オーストラリア州のクリーンエネルギーへの移行と水素経済の発展を目指す。
南オーストラリア州政府のPeter Malinauskas(ピーター・マリナウスカス)首相と三菱重工業の大野修執行役員アジア・パシフィック総代表兼インド総代表兼Mitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte.Ltd.社長が共同声明に署名した。
具体的には、▽水素輸出戦略と戦略的パートナーシップの策定を通じた国際競争力ある水素輸出部門の育成 ▽研究パートナーシップを通じた新技術と新たな産業機会の創出 ▽大規模な産業分野の脱炭素プログラムの推進プロジェクト ▽水素エコシステムの構築による短期的な豪州国内市場の開拓――などの分野で南オーストラリア州へのソリューション提案を行う。
Peter Malinauskas首相は、共同声明への署名に際し、「南オーストラリア州政府は、パートナー企業との協力による南オーストラリア州における水素経済の発展を推進している。南オーストラリア州は水素ビジネスに広く門戸を開いており、水素に高い将来性を感じている」と述べた。
三菱重工グループは、豪州・南オーストラリア州における水素バリューチェーンの構築、産業の脱炭素化促進などへの貢献を通じて、南オーストラリア州の経済発展と持続可能な社会の実現を目指すとしている。