在シンガポール日本国大使館は2022年8月10日、7月末にシンガポールからマレーシアに陸路で日帰り渡航をしていた邦人数人が、シンガポールへの帰路、マレーシア国境でパスポートにマレーシアの入国スタンプが押されていないとして、数日間身柄を拘束され罰金を支払った後に解放される事案が発生したと発表した。
邦人数人は早朝、マレーシアのジョホールバル国境で車両にて入国手続きを行っていたところ、入国審査官が不在であった模様で、パスポートにマレーシア入国スタンプの押印を受けることなく、通行料を支払い、税関審査を受け、そのまま入国した。邦人数人は税関審査の際にパスポートに入国スタンプが押されていない旨申し出たが、税関職員からはそのまま行って良いと伝えられた模様という。
同日午後、邦人数人はマレーシアを出国すべく、ジョホールバル国境でパスポートを提出したところ、マレーシアの入国スタンプが押されていないとして、事務所での待機を命じられた後、そのまま身柄を拘束され、事情聴取などを受けた後に、一人当たり罰金3,000マレーシア・リンギを支払い、4日後に身柄を解放された。
なお、マレーシア当局の説明では、不法入国の嫌疑の際には、最長14日間、通常は7日間程度の捜査を要すると説明があった模様という。
在シンガポール日本国大使館は「マレーシアへの陸路出入国の際には、各自がパスポートにマレーシアの入国スタンプ、出国スタンプが押されているか必ず確認し、出入国手続きの際にスタンプが押されていないことを確認した場合には、スタンプが押されるまで安易にその場を移動してはならない」と注意を呼び掛けている。