デジタル経済 気候変動(低・脱炭素)

萩生田経産相とシンガポールのガン貿易産業相、低炭素技術に関する覚書に署名

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萩生田光一経済産業相は2022年1月9日~14日、インドネシア、シンガポール、タイを訪問し、1月12日、シンガポールでシンガポールのガン・キムヨン貿易産業相と会談した。萩生田経済産業相は、日シンガポール二国間経済関係の強化に向けて「アジア未来投資イニシアティブ(Asia-Japan Investing for the Future Initiative、AJIF)」に基づく日本としての取組等を説明した。萩生田経済産業相とガン貿易産業相は通商分野やエネルギー分野における二国間の協力等、幅広い分野で意見交換を行い、連携の方向性について共同声明を公表した。

経済産業省(日本)の発表によると、萩生田経済産業相とガン貿易産業相は、イノベーティブで持続可能な経済社会基盤づくり、ポストコロナに向けた経済回復、自由で公正な経済秩序の構築について、両国がどのように連携していくかについて議論。『日星エネルギートランジション対話』といった会議を継続的に開催し、エネルギー、低炭素排出の実現やデジタル経済、サプライチェーン強靭化での二国間協力を強化することに賛同した。

同日、萩生田経済産業相とガン貿易産業相は、低炭素技術協力に関する覚書に署名し、強靭な経済を維持しつつ、気候変動への国際的な反響に効果的に応えるため、新しい低炭素技術の推進を含む低炭素排出の実現に向けて協力していくことを確認した。また、水素、水素サプライチェーン、燃料アンモニア、CCUS、カーボンリサイクル、MRV、トランジションファイナンス、その他の低炭素エネルギー技術や低炭素への道筋等に関する具体的なプロジェクトやイニシアティブに基づき、協力していく意向を確認した。シンガポールは、アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)を通じてエネルギートランジションを加速していく日本の努力を歓迎した。

シンガポールは、日本が提案した「アジア未来投資イニシアティブ」を歓迎した。両国は、アジア各国の実状に向き合い、実効的な解決策を創出し、イノベーティブかつ持続可能な経済社会基盤づくりに向けて取り組むことが重要との認識を共有した。萩生田経済産業相とガン貿易産業相は「アジア未来投資イニシアティブ」の考え方も踏まえ、デジタル経済、連結性、サプライチェーン強靭化といった、両国のオープンイノベーションの促進や協業により強化・協力できる分野について議論した。

また、両国は、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」の成功した履行の継続を期待し、協定のハイスタンダードを完全に満たすことのできるエコノミーに広げていくことを確認した。この点について、日本とシンガポールは、CPTPPの連続した議長国として、他国と協力してCPTPPのハイスタンダードを維持することを含め、自由で公正なルールに基づく貿易システムを確立することを確認した。

また、両国は、2022年1月1日のRCEP協定の発効を歓迎し、協定の完全な実施の確保に向けて、共に取り組んでいく決意を確認した。萩生田経済産業相とガン貿易産業相は、第12回WTO閣僚会合の成功に向けて共に取り組んでいくことを確認し、WTO電子商取引共同声明イニシアティブの共同議長としての協力を歓迎するとともに、高い水準かつ商業的に意義のある成果を達成するために交渉を強化すべく協働していくことを期待する。また、米国のインド太平洋経済枠組みの提案を歓迎し、関係するパートナーと共に継続して議論していくことを期待した。

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