岸田文雄首相は2021年11月22日午後6時20分(日本時間)から25分間、シンガポールのリー・シェンロン首相と電話会談を行った。
外務省(日本)の発表によると、冒頭、岸田首相は、これまでの自身のシンガポール訪問に触れつつ、リー首相と緊密な関係を築いていきたい旨述べた。これに対し、リー首相は首相就任への祝意を述べた。
岸田首相は、グリーン、デジタルなどの経済分野に加えて、安全保障分野の協力も一層強化していきたい、また、新型コロナ対策における連携を強化していきたい旨述べた。これに対して、リー首相は、シンガポールが進めるスマート・ネーションと日本のデジタル田園都市構想の連携を含め、二国間関係を発展させるため日本との協力を更に強化していきたい旨述べた。
両首脳は、「自由で開かれたインド太平洋」と「インド太平洋に関するASEANアウトルック」の実現に向け協力を進めていくことを確認した。
両首脳は、地域情勢についても意見を交わし、岸田首相は東シナ海・南シナ海における一方的な現状変更の試みについて、強く反対する旨述べた。また、両首脳は北朝鮮情勢についても意見交換し、岸田首相は拉致問題について理解と協力を求めた。
両首脳は、核不拡散条約(NPT)について、NPT運用検討会議に向けて一層連携していくことで一致した。