西松建設は、シンガポール国内8路線目となるMRTクロスアイランド線第1期工事のうち、CR110工区(Tampines North駅とDefu駅の間のトンネル建設工事、延長約2.9km)を発注者のシンガポール陸上交通庁(LTA)より受注した。2021年11月10日発表した。
発表によると、クロスアイランド線第1期工事は、シンガポール東部に新設されるチャンギ東デポから中央部にあるブライトヒルまでの全長約29km全12駅の区間で、2030年開業を予定する。
受注した工事は、直径約12.6mの大口径トンネルボーリングマシン(TBM)を使用して、延長2.9kmの複線仕様トンネルを建設する。シンガポールにおける過去最大径のシールド掘削機で必要人員を削減し、作業の生産性を高めて工事を行うことが期待されているという。
トンネルは地下約35mの深さに建設され、最も深いところでは地下約50mになる。
西松建設は、「シンガポールにおいては1984年に地下鉄東西線の施工以降、環状線、ダウンタウン線、トムソン線など施工距離合計約37kmの実績があり、国内外のシールド工事より培われたノウハウ・経験を今回の工事に活かして、2030年開業に向け、安全に工事を進めていく」と誓った。
◇MRTクロスアイランド線CR110大断面トンネル工事
【発 注 者】シンガポール陸上交通庁
【契約金額】約377億円(日本円換算)
【契約形態】設計施工
【請負形態】単独
【工事場所】シンガポール東部のタンピネス地区
【工 期】2021年11月9日~2029年12月31日
【概 要】パヤレバエアベース東側の開削トンネル端部の発進立坑からTBMを発進させ、内径11.3mの大断面シールドトンネル約2.65kmを1本構築する。また、2カ所の開削トンネル(総延長約270m)と設備ビル(地上2階、地下5階)も含まれる。