日本工営は2021年8月から2023年1月まで、シンガポールの道路維持管理・交通安全対策のスマート化に向けた新たなサービスの確立を目的に、シンガポール最大のカーシェアリングサービスCar Club Pte Ltd、自動運転技術を開発するイスラエルのMobileyeと連携し、実証事業を実施する。
Car Club社のカーシェアリング車両にMobileyeの車載カメラを搭載し、カメラから自動収集されたデータをAIとIoT技術を活用して解析し、道路付帯施設や道路損傷などの道路状況等を把握する。高頻度に自動収集されたデータを活かして、維持管理者の日常点検の効率化の可能性を検証する。また、車載カメラからは道路状況、歩行者や自転車を含む交通状況などの多様なデータを取得できることから、データを組み合わせた劣化および需要予測に基づく道路補修計画の立案支援、交通量や道路構造等の関係性から導き出す効果的な交通安全対策など、スマートな道路管理の可能性を検証・提案する。
シンガポールでは、道路管理の効率化や質の向上に向けたデジタル技術の活用への関心が高まっているという。
同社広報担当者は「シンガポール政府には事前に取組みについて説明しており、実証期間中は定期的に意見交換をすることになっている。実証事業終了後は、結果を踏まえた提案書を提出する」と述べた。
同実証事業は経済産業省の「日ASEANにおけるアジアDX促進事業」に採択された。