日本経済新聞社と英フィナンシャル・タイムズ(FT)の共同事業「スカウトアジア(ScoutAsia)」を運営する日経FTスカウトアジア社(香港)は、シンガポール取引所(SGX)と取引プラットフォーム「Titan OTC(タイタン オー・ティー・シー)」向けにリアルタイムの機械翻訳コンテンツを提供する新サービスを開発することで合意した。日本経済新聞社が2020年12月22日発表した。
新サービスでは、日経電子版の日本の経済・企業・株式市況などに関する記事をAI(人工知能)を使って和文から英文に機械翻訳し、株式指数、為替、金利やコモディティデリバティブ商品などを扱うTitan OTCユーザー向けに提供する。
日経FTスカウトアジア社マネージング・ディレクターの町田敏生氏(日本経済新聞社執行役員)は「SGXとのプロジェクトは、日経の機械翻訳記事を、英文の金融プラットフォーム向けに提供する初の本格的な試みだ。言語の壁や情報のタイムラグが解消され、海外投資家やその顧客が日本市場によりアクセスしやすくなることを期待している」と述べた。
シンガポール取引所シニアマネージング・ディレクター兼ヘッド・オブ・エクイティのMichael Syn氏は「SGXと日経が30年以上前に日本株市場の先物商品のパイオニアとなって以来、我々は長年にわたり関係を築いてきた。Titan OTCプラットフォームで日経電子版のタイムリーなニュースが入手できる機能は、ユーザー体験を更に向上させるだろう」と述べた。
両社は来春以降のサービス提供開始に向けて協力して開発を進める。