ヘン・スイキャット副首相兼財務相は2020年５月26日、今年４回目となるシンガポール政府予算を発表した。330億シンガポールドル（約２兆５千億円）の補正予算となる。商業施設やオフィスの賃料、サーキットブレーカー終了後も直ちに事業を再開できない企業などを支援する。また、COVID-19感染確認作業など差し迫った需要に対応し、将来の仕事のために人々のスキルを高めるため、‟SGUnited Jobs and Skills Package”を立ち上げ、４万人の仕事、２万５千人の研修生、３万人のスキルトレーニングの機会を創出する。
今年度予算は４回合わせて929億シンガポールドル（約７兆円）に達する。これはGDPの19.2％に相当する。2020年度全体の財政赤字額は743億シンガポールドル（約５兆６千億円）で、シンガポール史上最大となる。
ハリマ・ヤコブ大統領は、４回目の補正予算に資金を供給するため、過去に蓄積した準備金からさらに310億シンガポールドル（約２兆3,500億円）を引き出すことを認めた。
また、航空や観光などの一部のセクターは、世界的にしばらく国外渡航が制限され続けるため、完全に再開するまでに時間がかかると認識しており、経済状況を確認しながら、追加の支援を検討するとした。