シンガポールのチャン・チュンシン貿易産業大臣と各国商工会議所との意見交換会が2020年2月24日15時から約1時間30分間にわたり、シンガポール財務省(the treasury)で開かれた。日本商工会議所(JCCI)のほか、米国、ドイツ、英国、インド、中国、シンガポール国際商工会議所(SICC)などが参加した。
意見交換会は新型コロナウイルスの広がりを受け、開催された。
冒頭、チャン大臣は、▽DORSCONをオレンジから赤にする想定は今のところない ▽シンガポールの患者数が多いのは、追跡調査を行い、科学的なアプローチが功を奏している結果である。シンガポールは透明性を重視し、政治的なアプローチは行わない ▽企業活動について、大規模なものでなければ、感染の影響も鑑みながら、必要な対策を講じ、実施できるものは実施してほしい――という趣旨のことを述べた。
DORSCONに関しては、「過去のSARSやH1N1インフルエンザはオレンジであり、赤というのは医療での対応が十分にできない状態だ」と説明した。
この後の意見交換で、日本商工会議所はDORSCONが赤になることに懸念する発言をした。
中国の商工会議所からは、中国人労働者の長期就労ビザの人数制限に関して緩和を求める発言があったという。
また、各国商工会議所からは、本国では感染者数のみに焦点を当ててシンガポールについて判断しており、追跡技術の結果であることについては考慮されていない状況が説明され、手法等に関する情報提供を求める声が上がったという。