米・総合不動産サービス大手ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)がまとめた投資分析レポートによると、2019年1—9月期の世界の商業用不動産投資額は前年同期比1%増の5,500億米ドル、2019年第3四半期の投資額は前年同期比13%増の2,050億米ドルだった。2019年第1、第2四半期の投資額は前年同期比マイナスだったものの、第3四半期はプラスに転じた。アメリカ大陸とアジア太平洋地域の投資額が大きく増加したことが背景にある。
アジア太平洋地域の2019年1—9月期の投資額は前年同期比10%増の1,280億ドル、第3四半期の投資額は前年同期比18%増の420億ドルとなった。中国、シンガポールの投資活動が活発だったという。
2019年1—9月期の都市別投資額は、1位ニューヨーク(183億米ドル)、2位パリ(181億米ドル)、3位ソウル(154億米ドル)、4位東京(152.5億米ドル)、5位ロサンゼルス(152.3億米ドル)となった。シンガポールは8位で132億米ドルだった。米国のテクノロジーハブ都市が急増し、シリコンバレーが9位で前年同期比39%増の101億米ドル、サンフランシスコが10位で前年同期比188%増の89億米ドルに入っている。
JLLは、世界の2019年通年投資額の見通しを前年比0〜5%減の約7,500億米ドルと予測している。