安倍晋三首相とシンガポールのリー・シェンロン首相は2019年11月4日午後12時10分(タイ現地時間)から約30分間、ASEAN関連首脳会議に出席するため訪問中のタイで首脳会談を行った。会談には、ビビアン・バラクリシュナン外相、チャン・チュンシン貿易産業大臣らが同席した。
外務省(日本)の発表によると、冒頭、安倍首相は、シンガポールよりハリマ・ヤコブ大統領が即位礼正殿の儀に参列されたことに謝意を述べ、「G20大阪サミット以来の再会を嬉しく思う」と発言した。これに対し、リー首相はG20大阪サミットの成功に敬意を示すとともに、ハリマ・ヤコブ大統領の即位の礼参列の謝意を述べた。
また、リー首相は「福島県産食品に対して残る輸入制限措置を、日本がこれまで実施してきた安全措置を考慮し、また食品の輸出前検査を行うことを条件として撤廃する」と述べた。これに対して、安倍首相は「輸入停止措置の解除を歓迎するとともに感謝する」と述べた。
両首脳は詳細については事務方で協議を行うことで合意した。
両首脳はRCEPの早期妥結に向けて協力していくことでも一致した。
安倍首相は「日・シンガポール両国は、スマートシティへの取組、少子高齢化への対策など共通の課題や施策が多い。第三国でのインフラ協力も含め協力を進めたい」と述べた。