進出・出資・撤退

クラレ、技術支援拠点「Kuraray Asia Pacific Technical Center」を開設

投稿日:

クラレのシンガポール現地法人Kuraray Asia Pacific Pte.Ltd.(本社:シンガポール・ジュロン島)は2025年9月1日、アジア市場を対象とする技術支援拠点「Kuraray Asia Pacific Technical Center」をシンガポール・サイエンスパーク内に開設した。

同センターは、アジア市場で需要が拡大する、ポバール樹脂、EVOH樹脂〈エバール®〉、活性炭を対象とした技術支援拠点で、材料の評価・解析・応用技術の検討に必要な機器を備える。製品の実演や顧客との共同開発を通じて、新たな価値を創出するオープンイノベーションの場としても機能する。

9月1日に実施した開所式で、クラレの渡邊知行取締役常務執行役員・ビニルアセテート樹脂カンパニー長は、「お客様との共創展開(co-creation)の場を提供し、域内市場の加速的発展につなげたい」と意気込みを述べた。

また、シンガポール経済開発庁(EDB)Executive Vice PresidentのLim Wey-Len氏は、「クラレをはじめとする企業が、シンガポールのイノベーション・エコシステム、人材、地理的優位性を生かし、持続可能なソリューションを拡大していくことを歓迎する」と述べた。

クラレの担当者はシンガポール新聞の取材に対応し「シンガポールには、ポバール樹脂、EVOH樹脂〈エバール®〉に加え、Calgon Carbon Corporation(本社:米国)が取り扱う活性炭の3つの事業が販売拠点を置いている。これらは、アジア地域における市場拡大を目指しており、技術サービスが極めて重要な役割を果たす。Kuraray Asia Pacific Technical Centerの常駐スタッフ数は約10人。ローカルスタッフ数名を新規に採用した。技術者が東南アジア、南アジアを中心に、自社製品の取り扱いに関する技術サービス、開発製品の紹介、製品検査など、顧客、取引先の困りごと、要望を汲み取り、一緒に解決していく」と補足した。

◇Kuraray Asia Pacific Technical Center
【  所在地 】61 Science Park Road, #03/16-18 The Galen, 117525 Singapore
【センター長】北村 昌宏
【活動内容】技術サービスおよび市場開発活動を通じた顧客価値の創造
【開設時期】2025年9月1日

◇Kuraray Asia Pacific Pte.Ltd.
【本社所在地】10 Sakra Ave., Singapore 627887
【  代表者 】日笠 慎太郎
【事業内容】ポバール樹脂の製造・販売
【  資本金 】149,775USD(クラレ100%出資)
【設立時期】2008年7月1日(前身は1996年設立のPOVAL ASIA PTE LTD)

◇Calgon Carbon Corporation
【本社所在地】米国ペンシルベニア州ピッツバーグ
【  代表者 】Stevan R. Schott(President and CEO)
【事業内容】活性炭および水処理機器の製造・販売
【  資本金 】618,000USD(クラレホールディングスUSA100%出資)
【設立時期】1942年

-進出・出資・撤退

Copyright© シンガポール新聞社 , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.