三菱ふそうトラック・バス(本社:神奈川県川崎市、MFTBC)は、シンガポールで電気小型トラック「eCanter」の販売を開始し、初号車1台を現地の顧客に納車した。2024年9月25日発表した。
シンガポール政府は2040年までに国内の道路を走行するすべての車両をクリーンエネルギー車に転換する目標を掲げ、政府が掲げる環境行動計画「シンガポール・グリーンプラン2030」では、2030年までに60,000カ所の充電スポットを設置するなどEV普及に向けたロードマップを策定している。
2017年に初代モデルが発売された「eCanter」は、電気駆動のため振動や騒音が少なく、運転操作もしやすい特性から、都市内輸送などに適しているという。シンガポールでは車両総重量(GVW)5トンから8.55トンまでの4種類のバリエーションを展開する。ホイールベースは2.5メートルから4.45メートルまでのサイズを選択でき、最大容量124kWhのS、M、Lサイズのバッテリーを搭載できる。「eCanter」は普通充電では一晩でフル充電ができ、顧客の配送センターなどに設置された急速充電器では2時間以内で充電が完了する。
「eCanter」は、シンガポールで40年以上にわたりFUSO車両の正規代理店を務めるGoldbell Engineering Pte.Ltd.を通じて販売する。MFTBCの川崎工場で生産し、完成車としてシンガポールに輸出する。