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田中貴金属工業、マレーシアの資源回収大手と貴金属回収技術援助契約を締結

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田中貴金属グループの中核企業で産業用貴金属事業を展開する田中貴金属工業(本社:東京都中央区)は2024年8月8日、マレーシアの資源回収大手MEP Enviro Technology Sdn Bhdと貴金属回収技術援助契約を締結した。9月11日発表した。技術援助契約の内容は非開示。

MEP Enviro Technology社は、マレーシア・ペナン州のブキット・ミニャック工業団地に新たな回収工場を建設し、現地時間8月8日に落成式を行った。併せて田中貴金属工業とMEP Enviro Technology社の貴金属回収技術援助契約の調印式も実施した。

発表によると、現在、ペナン州には300社以上の多国籍なエレクトロニクス製造工場があり、多種多様な電子部品・電子機器・半導体の製造が行われている。また、2024年5月には、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相が「マレーシア半導体産業の高度化を促す国家半導体戦略(NSS)」を発表するなど、マレーシアのエレクトロニクス産業はさらなる拡大が見込まれているという。

MEP Enviro Technology社の回収工場で、田中貴金属工業は電気・電子製品の廃棄物や電子部品・半導体などの製造上で発生する金属片・くずや廃棄物などのE-wasteからの貴金属リサイクル技術支援を行う。MEP Enviro Technology社がマレーシア国内において廃棄物の集荷および貴金属を濃縮するための前処理を行い、その濃縮された貴金属を日本の田中貴金属の拠点で高純度精製を行い、再利用可能にするという。

田中貴金属工業の道前彰彦取締役常務執行役員は、「マレーシアで貴金属材料のリサイクル事業を加速させる。また、2025年4月のバーゼル条約の改定を見据えて、各国でのリサイクル体制の強化が求められている。田中貴金属工業は今後も貴金属製品の生産からリサイクルまでのネットワークを東南アジアにも広げていく」と話した。

◇MEP Enviro Technology Sdn Bhd(MEPSB)
【 創業 】2005年
【 代表 】Ivan Ong
【  売上高 】62.7億円(2022年)
【従業員数】580人(グループ全体。マレーシアには450人)
【 拠点 】マレーシア(4工場)、タイ、ベトナム、フィリピン、シンガポール、香港

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