三菱商事は2022年８月25日、100％連結子会社でシンガポールを拠点にASEAN域内で投資ファンドを運営するAIGF Advisors Pte.Ltdが２号ファンド『AIGFⅡLP』を組成し、国内外投資家各社から173億円の投資資金を預かり募集を完了した、と発表した。
AIGF Advisors社は、ASEAN域内の中堅企業に資金を投資し、経営支援を行うことで投資先の成長を加速させ、産業競争力を強化することを目指して2014年に創立された。
発表によると、同年から運用を開始しているAIGF１号ファンドでは、マレーシア国内で高質スーパーマーケットチェーンを運営しているJaya Grocer社、タイでケンタッキー・フライド・チキン店舗の運営を行っているRDCL社、フィリピンでシェアオフィス運営事業を行うKMC社への投資を実行済みで、Jaya Grocer社を十分な企業成長を実現した上で完全売却するなど着実に運用実績を積み上げた。
後継ファンドとなる２号ファンドでは１号ファンドの運用を通じて得た知見を基に既に投資を開始しており、シンガポールで半導体等精密貨物の輸送に特化した特殊物流事業を行うBHS Kinetic社、フィリピンで豚肉・牛肉・魚介類等の卸・小売事業を展開するMeatworld International社など、投資領域・分野を限定せず幅広いセグメントに投資をしているという。
◇AIGF２号ファンド
【ファンド名】AIGFⅡLP
【 設立年月 】2020年１月
【 投資戦略 】ASEAN域内の中堅企業に対する成長資金投資及び成長支援等
【 運用残高 】173億円
【 投資家 】国内外大手機関投資家・事業法人等
AIGF２号ファンドのスキーム
◇AIGF Advisors Pte.Ltd
【本社所在地】50 Raffles Place, #31-04, Singapore Land Tower, Singapore
【 事業内容 】三菱商事グループが有する幅広い事業ノウハウとネットワークを活かし、ASEAN地域の地場優良企業への成長資金の提供を中心に、長中期的な企業価値創造を支援するファンドを運用
【 代表者 】市原 康隆CEO
【 創立 】2014年