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住友生命、シングライフを子会社に、米TPGから株式35.48%取得で合意

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住友生命保険相互会社は、米国投資ファンドTPG Inc.と、2023年12月21日付でTPGの保有する住友生命の関連法人Singapore Life Holdings Pte.Ltd.(シングライフ)株式35.48%を158億シンガポールドル(約1,700億円)で取得することに合意した。12月22日発表した。

英国保険グループAvivaからのシングライフ株式取得に加え、今回のTPG傘下のAbbey Life Holdings Ltdとの取引によってシングライフは住友生命の子会社となる予定。住友生命は、引き続きシングライフの完全子会社化に向け、今回取引と同条件での既存株主からの株式取得を進めていく。

今回の取引は、Avivaからのシングライフ株式取得と共に、当局認可を含むクロージング要件の充足を条件に、2023年度第4四半期中の完了を予定する。

住友生命は、シンガポールをアジア事業戦略における中核市場の一つと位置付けており、シングライフに対しては、2019年の初回出資以降、長期的に経営に関与する戦略投資家として、その事業拡大を支援してきた。シングライフは、創業当初からデジタルを活用したビジネスモデルに強みを持ち、2020年にはAvivaシンガポール事業を買収するなど順調に業容を拡大、現在では多様な商品・販売チャネルを持つシンガポール大手生命保険会社の一角に成長した。また、アジア地域の事業展開としてフィリピンへも進出している。

住友生命は、「実績・成長性の両面と、これまで築き上げてきた両社の良好な関係性を踏まえ、今般、子会社化の判断に至った」としている。

住友生命は2024年4月にシングライフとの関係強化や域内の市場調査を目的としてシンガポール現地拠点の設立を予定する。さらに、将来的には、アジア事業戦略の推進や、グループ・ガバナンスの高度化およびグループシナジーの創出を一層進めていくために、アジア事業統括拠点の設立を検討する予定という。

◇Singapore Life Holdings Pte.Ltd.
【 設立 】2020年
【  代表者 】Pearlyn Phau(取締役 グループ CEO)
【従業員数】約1,200人
【  総資産 】143億72百万シンガポール ドル(約1.5兆円)
【保険料等収入】34億80百万シンガポールドル(約3,700億円)

※関連記事「住友生命、英AvivaからSingapore Life株式25.94%を約1,000億円で追加取得

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