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日清紡HD、日立国際電気を連結子会社化、ソリューション事業のシナジー追求

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日清紡ホールディングスは2023年5月31日開いた取締役会で、シンガポールの100%子会社Nisshinbo Singapore Pte.Ltd.と共同で、HVJホールディングス(東京地千代田区)の株式を取得することを決議し、株式譲渡契約を締結した。普通株式取得価額は192億円で、普通株式の取得以外にHVJホールディングスの既存借入金の弁済等もあり取得対価の総額は370億円程度になる予定。株式取得実行日は2023年7月31日を予定する。株式取得に伴い、HVJホールディングスの子会社である日立国際電気を連結子会社とする。この結果、日立国際電気の株式は日清紡グループが80%(日清紡ホールディングス95%、Nisshinbo Singapore社5%)、日立製作所が引き続き20%を保有する形となる。

日清紡グループは、日本無線が中核となって、防災システムや監視制御システムなどの社会インフラから船舶や自動車などの移動体通信機器に至るまで、幅広い無線・通信事業を展開している。

一方、日立国際電気は高度な無線・通信技術によって官公庁向けをメインとしたソリューション事業などを展開している。

両社は技術面、販売面で補完関係にあり、中でも高速大容量通信技術や映像技術は親和性が高く、産業向けソリューション分野を中心に市場領域と技術領域の拡大が期待できるという。

なお、株式取得後も日立国際電気は引き続き日立の持分法適用会社および調達パートナーであることに変更はないという。

日清紡ホールディングスは、連結業績に与える影響額について現在精査中としている。

日清紡ホールディングスの担当者は、シンガポール新聞の取材に対し、「今後、ソリューション事業を日清紡グループの海外拠点も活用しながらグローバルレベルでシナジーを追求していくためにも、グループ・グローバル経営において重要拠点の1つとして位置付けるNisshinbo Singapore社との共同取得とした。Nisshinbo Singapore社は新規事業のインキュベーション機能に加え、ソリューション事業から人員を派遣し、海外展開のF/S機能も持たせていることからもグローバルでのシナジーの発揮に寄与すると考えている。Hitachi Kokusai Electric Asia(Singapore)Pte.Ltd.は変更なく存続する」と答えた。

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