飯野海運は2023年3月1日、運航するケミカルタンカー“Chemroad Echo”において、バイオディーゼル燃料の実証実験を実施したと発表した。
“Chemroad Echo”は2022年12月18日、使用済み食用油のリサイクルや再生可能な油脂から生産されているバイオディーゼル燃料の一つである脂肪酸メチルエステル(FAME)の補油をシンガポール港でbp社より受けた。
低硫黄重油(VLSFO)にFAMEを24%混合したバイオ燃料混合VLSFO(B24)を207.846MT補油し、中東からアジア向け航海で使用した。
使用されたFAMEは国際持続可能性カーボン認証(ISCC:International Sustainability & Carbon Certification)を受けている。
FAMEなどのバイオディーゼル燃料混合は、既存船舶の主機換装やインフラ整備を行わず使用可能なため環境負荷低減への迅速な寄与が期待されている 。
飯野海運の担当者はシンガポール新聞の取材に対し「今回の短期間のトライアルは問題なく終了した。ただ、長期的な影響は今後確認し、知見を積む必要がある」と答えた。