リアルテックホールディングス(東京都墨田区)が運営するリアルテックグローバルファンド(「リアルテックグローバルファンド1号投資事業組合」)は、シンガポールの高機能コンクリート開発ベンチャーceEntek Pte Ltdに出資した。2022年9月21日発表した。
ceEntek社は2010年1月設立。親水性のカーボンナノファイバーを配合した超高機能コンクリートを提供する素材ベンチャーで、独自のカーボンナノファイバー(CNF)ペーストを開発した。
発表によると、同CNFペーストは可塑剤とCNFの混合物で、本来、水に混ざりにくい特性を持つCNFを砂・セメント・水などの材料と調合できる。セメントの隙間を均一に埋めることで、コンクリートに強度、弾性、吸水性、耐久性等を持たせられるという。
また、CNFは粉末化されて建築現場の250マイル以内で既存物質(砂・水など)と調合されるため、コンクリートの移動によって生じるCO2排出量を92%削減できるという。
ceEntek社は現在、アメリカ・中東地域を中心に展開している。リアルテックホールディングスはceEntek社の日本進出を支援し、素材認証や現場導入などのハードルを共に乗り越えるとともに、事業会社や研究機関との連携を促すとしている。
◇ceEntek Pte Ltd
【設立年月】2010年1月
【 所在地 】21 Tuas Avenue 3, Singapore 639417
【 代表者 】Peter W Weber
【事業内容】次世代コンクリートの開発
【出資時期】2022年9月