飛行タクシー用電動垂直離着陸マルチコプター(eVTOL)メーカーVolocopter GmbH(Volocopter社、独)と、バーティポート所有・運営企業Skyports(英)は2019年5月19日、初の飛行タクシー用小型発着陸ポート“Volo-Port”建設で協力すると発表した。デザインはBrandlab(米)が手掛け、2019年下半期中にシンガポールに建設し、飛行試験を実施する。
バーティポートは、飛行タクシーが都市で運航開始するために必要な物理的インフラで、発表によると、“Volo-Port”はフライト前チェック、乗客ラウンジ、搭乗手続きなどの施設や、飛行タクシーのバッテリー交換や充電、メンテナンスなどの地上設備や運用サービスなどを備える。
Volocopter社のAlex Zosel共同創設者は、「飛行タクシーの商用免許取得は可能性ではなく時間の問題である。私たちは、飛行交通管理、都市の規制、離着陸のインフラなど都市飛行交通(UAM)環境整備に必要なエコシステム形成に焦点を当てている」とコメントした。
Skyports社のDuncan Walkerマネージングディレクターは、「Volo-Portは他のポートに接続できるように設計されているため、迅速な展開とスケーラビリティが可能になる。私たちは、世界中の都市中心部で利用可能なスペースと動きのダイナミクスを分析している」とコメントした。
Brandlab社のLinda Stannieder共同創設者兼CEOは、「世界中の都市での交通パターンは急速に変化しており、あるモードから別のモードへのシームレスな移行は、輸送効率と乗客の需要の変化に不可欠である。私たちはデザインを通して可能な限りスムーズな方法で地上と飛行インフラを結びつけていく」とコメントした。
Volocopter社には、自動車メーカー大手ダイムラー(独)、半導体メーカー最大手インテル(米)が出資している。