日本郵船のシンガポールのグループ会社NYK Bulkship(Asia)Pte.Ltd.が保有するメタノールを燃料とする新造ケミカルタンカー“GROUSE SUN”(グロース・サン)が2022年4月19日、韓国の現代尾浦造船で竣工した。NYK Bulkship(Asia)社が保有するメタノール燃料ケミカルタンカーは3隻目となる。
“GROUSE SUN”は、重油と環境負荷の低いメタノールも燃料として使用できる二元燃料エンジン搭載船で、メタノールを燃料として航行する際にはメタノールに水を加えて燃焼時の温度を下げることでNOx(窒素酸化物)の生成を抑える新技術を採用した。従来必要とされていた排ガス再循環システム(EGR)や選択式触媒還元脱硝装置(SCR)などの設備を搭載することなく、IMO(国際海事機関)が定めるNOx3次排出規制に対応する。
“GROUSE SUN”は、日本郵船グループのシンガポールのNYK Shipmanagement Pte. Ltd.の船舶管理のもと、世界最大のメタノール生産会社Methanex Corporationが出資するWaterfront Shipping Limitedとの長期傭船契約に従事する予定。
“GROUSE SUN”の概要は下記の通り。
【 全長 】約186メートル
【 全幅 】約32.20メートル
【総トン数】30,873 トン
【建造造船所】現代尾浦造船(韓国)
【 船籍 】シンガポール