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リー首相演説、29日から屋外でのマスク着用を任意に、渡航要件の簡素化を表明

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リー・シェンロン首相は2022年3月24日、シンガポールにおけるCOVID-19の状況について演説し、29日から実施する新たなステップの背景を説明した。

リー首相は、「私たちはCOVID-19対応の大きな節目を迎えた。国民の圧倒的多数がワクチン接種を完了し、対象者のほぼ全員がブースターショットを受けた。オミクロン株の波は頂点に達し、いま収束しつつある」と認識を示したうえで、各種活動規制について「緩和することで医療従事者や制度に負担をかけることがないよう細心の注意を払って判断している。同時に、厳しい『Safe Management Measures(SMM)』が企業や経済に与えるコストと、学ぶべき子供たち、交流に憧れる若者たち、絆を求める家族、繋がりを求める地域社会への影響も考えなければならない。これらを考慮するとき、今、COVID-19とともに生きるための決定的な一歩を踏み出す準備ができたと信じている」と述べた。

そのうえで、3月29日(火)からSMMについて、①グループの人数を現在の5人から10人に倍増 ②在宅勤務可能な従業員の75%までが職場で勤務できる ③大規模イベント(1,000人以上)の定員を75%に引き上げ ④屋外でのマスク着用を任意とする――に変更すると表明した。

また、越境移動についても「渡航者の検査と検疫の要件を大幅に合理化する予定だ」と表明した。「簡素化されたワクチン接種済み渡航フレームワークにより、シンガポール人はより簡単に海外に渡航できるようになる。ほとんどCOVID-19以前のようにだ」と説明するとともに、「ワクチン接種済みの旅行者がシンガポールに入国する際の制限のほとんどが解除され、シンガポールと世界との繋がりが復活する。ビジネス、特に観光業を後押しすることになり、シンガポールがビジネスと航空のハブとしての地位を取り戻すことになる」と強調した。

一方で、「今回の変更は大きな一歩だが、完全な開放には至っていない。COVID-19はさらなる驚きをもたらすかもしれないので、私たちは警戒を怠ることはしない。今回のステップの後、しばらくは状況を見守ることになる。好調ならばさらに緩和するが、紆余曲折があることも心理的に覚悟しておく必要がある」と引き締め、国民・居住者・企業などに対して変更されたSMMの遵守など個人的・社会的責任を果たし続けることを求めた。

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