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シンガポール、リー首相「COVID-19と共存。3~6カ月でニューノーマルに」

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シンガポールのリー・シェンロン首相は2021年10月9日、シンガポールにおけるCOVID-19の状況について演説し、シンガポール政府の方針を説明した。

リー首相は、シンガポールにおけるワクチン接種の状況とその効果について「現在の約85%というワクチン接種率は世界で最も高い。データは、ワクチン接種が重症化のリスクを大幅に軽減することを明確に示している。国内感染者の98%以上は、症状が軽いか全くない。重症化した人は2%以下であり、このうち死亡したりICUでの治療が必要となった人は0.2%である。つまりCOVID-19はほとんどの人にとって危険な病気ではなくなった」と述べた。

そのうえで、シンガポール政府の戦略については、「デルタ・ウイルスは感染力が強く、世界中に広がっている。全国民がワクチンを接種し、ロックダウンやSMMによっても根絶できないだろう。大半の国がこの現実を受け入れている。シンガポールも永遠に鎖国しているわけにはいかない。私たちも数カ月前に『COVIDゼロ』戦略は実現不可能であると結論づけ、『COVID-19との共存』という戦略に変更した」と振り返った。

「COVID-19との共存」への戦略変更後の状況に関しては、「8月にワクチン接種率が80%に達した後、厳戒態勢を緩和した。感染者数が増加することは予想していたが、デルタ型の感染力が非常に強かったため、予想以上に急激な増加となった。そのため、症例数の増加を緩やかにし、医療従事者の負担を軽減し、医療システムを安定させる必要があり、9月、規制を強化した」と説明した。

今後については、「最も心配しているのは、高齢者、特にワクチンを接種していない人たちである。これまでに142人が亡くなった。大半が高齢者であり持病があった。症例数が増えれば、高齢者の症例数も増える。仮に1日5,000人のCOVID-19感染者が出たとすると、毎日100人前後が重症化することになり、決して少なくない。今後、数週間から数カ月間に、COVID-19関連の死亡者数は増加し続けると思われる」と見通しを語った。

そのうえで「ある時点で、症例数は急増から横ばいになり、そして減少を始めるはずだ。他国の経験では約1カ月で収まる。医療システムへの負担が軽減されれば、制限を緩和できる。しかし、新たな波を起こさないように、慎重に行わなければならない」と述べた。

リー首相は「規制が緩和され、簡単な安全管理措置(SMM)が実施され、感染者数が安定していて、1日に数百人はいるかもしれないが、増加していない状況、ニューノーマルになるには最低でも3カ月、長くて6カ月を要する」と語った。

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