在日ドイツ商工会議所(AHK Japan)は2021年4月19日~4月30日、KPMGドイツとともに、在日ドイツ系企業を対象に在日ドイツ企業景況調査「日本におけるドイツビジネス2021」を実施した。6月25日結果概要を公表した。
それによると、在日ドイツ企業は、グローバルに活躍する日本企業を足がかりにして、海外でも売上を伸ばしていた。回答企業の2社に1社以上(53%、前年47%)が顧客の日本企業とともに、少なくとも日本国内と同程度の売上を海外で上げていた。このうち16%の企業は、海外において日本国内の3倍の収益を上げていた。
さらに、調査したドイツ企業の約半数(48%、前年63%)は、第三国市場において日本企業と共同でプロジェクトを実施していた。その際、特にASEAN(36%)と中国(28%)へのアクセスの良さを活用していた。なお、前年比で15%低下した背景には、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による大規模な入国制限がある。
回答企業はアジア太平洋地域の本社拠点としてシンガポール(22%)、中国(17%)に次いで日本(16%)を選択した。
KPMGドイツのインターナショナルビジネス部門マネージング・パートナーであるアンドレアス・グルンツ氏は「ドイツ企業は日本の顧客やパートナー企業とともに、日本市場だけでなく、アジアや世界の市場へも参入することができる。それは日本ならではの特徴といえるが、えてして過小評価されがちだ」とコメントした。
<調査概要>
【調査名称】在日ドイツ企業景況調査「日本におけるドイツビジネス2021」
【調査期間】2021年4月19日~4月30日
【調査対象】在日ドイツ系企業415社
【調査方法】オンライン・アンケート
【調査内容】事業見通しや現状、課題を把握することを目的に2006年より毎年実施
【有効回答数】105社(25.3%)